統計総局(GSO)によると、11月の鉱工業生産指数(IIP)上昇率は前年同月比6.7%で、前月の5.7%を1ポイント上回った。前月比では4.8%上昇。1~11月は前年同期比4.6%の伸びにとどまった。
在庫指数は11月初めの時点で1年前から20.9%上昇と、前月の20.3%からやや拡大。スマートフォンの在庫が予想に反して増加したことが要因と見 られる。政府公式サイトによれば、商工省計画局のグエン・タイン・ホア副局長は「来年のテト(旧正月)をにらみ、企業が在庫を増やすのは当然のことだ」と 述べている。
なお、在庫指数は3月の34.9%をピークに、4月の32.1%、5月の29.4%、6月の26%と月3ポイント近く下げていたのに対し、7月は21.0%、8月は20.8%、9月は20.4%、10月は20.3%と在庫解消のペースが明らかに鈍化していた。
11月のIIP上昇率を産業別にみると、「電気・ガス」が前年同月比で10.5%と最も高い伸びを示した。次いで「水道」が9.2%、「加工・製造業」が8.1%と続き、「鉱業」はわずか0.7%の伸びにとどまった。
■バイクは5%増
主要製品の生産量をみると、前年同月比で最も伸びたのはエアコンで66.7%増。前月比でも2倍余りの131.7%と大幅に増加した。精製糖も前年同月 比53.3%増と大きく伸び、前月比では2.5倍余りの164.2%と大きな伸びを示した。天然ガスもそれぞれ35.3%増、40.3%増と二桁の伸びと なった。
二輪車(バイク)は47万6,900台で、前年同月比5.2%増、前月比6%増だった。
一方、生産量が最も落ち込んだのは石炭で、前年同月比22%減。テレビ(20.9%減)やガラス(18.1%減)、自動車用タイヤ(13%減)も二桁の縮小となった。
11月の発電量は96億キロワット時(kWh)で、前年同月を10.4%上回った。